【レビュー】OGKのエアロブレード5は高コスパの軽量万能ツーリングヘルメットだ!
現在持っているOGKのAVAND2はジェットヘルメット。
使い勝手はいいのですが、長距離ツーリング時の風切り音等を考えるとやはりフルフェイスヘルメットが欲しくなり、購入してみました。
今回購入したのはOGKのエアロブレード5です。
バイク歴は5年ほどですが、初めてのオンロード用フルフェイスなのでドキドキでした。
結論から言うと、このヘルメットは値段以上の価値がある軽量万能ヘルメットでした。
そんなわけでさっそくレビューをしていきたいと思います。
開封の儀
例のごとくAmazonで購入しました。
今回選んだカラーはフラットブラック。
黒いヘルメットを購入したことがないのと、短足なので収縮色のヘルメットを購入した方が少しでもスタイルがよく見えるのではないかというのがこのカラーに決めた理由です。
ヘルメットの見た目はこんな感じ。
横はこんな感じ。結構後ろがとがっていて異形ヘルメットの部類に入るのではないのかなーと思います。
ヘルメットの留め具はラッチを差し込むタイプ、AVAND2の簡易タイプと違って簡易調整ができるタイプになっています。
のちに書きますが、これが少々曲者でした。
エアロブレード5のレビュー
とにかく軽い
エアロブレード5を持ってすぐ感じたのは、こりゃあめっちゃ軽いヘルメットだぞ!との印象です。
AVAND2と持ち比べてみましたが、その軽さは同等に思われます。。
また、実際にヘルメットを被ってみるとホールド感が強いぶん、エアロブレード5の方が軽く感じられるほどです。
重心のバランスがいいのだと思います。
内装が外しやすい
これはエアロブレード5だけではなく、OGKのヘルメットのいいところだと思いますが、内装が外しやすいです。
スナップボタンとマジックテープで留められているのを外すだけでヘルメットの内装が分解できます。
ツアークロス3を使っていた時は、知恵の輪のように内装のパッドを付け外ししないといけなく、難儀していました。
また、インカムを取り付けていると着脱はさらに面倒になりますからね。
特に夏のツーリングでは帰宅後に毎回内装を洗濯せざるを得ないため、内装の着脱の容易さというのはヘルメット選びにおいて地味ですが意外と重要なポイントと思われます。
ベンチレーションはそこそこ
ベンチレーションはインレットが頭頂部と口元、シールド解放時の口元にもエアダクトらしきものがあります。
アウトレットが後頭部とヘルメット横のメッシュ部分の2か所です。
頭頂部のベンチレーションを解放して走行すると生え際のあたりからつむじに掛けて冷たい空気が流れました。
口元のベンチレーションについても全開にすると空気が入ってきますが、ツアークロス3に比べると空気の流入量は限定的です。
冬場なので問題はないですが、夏場のツーリングでは息苦しくならないかが心配です。
追記:夏場にツーリングで使用してみましたが、特に問題はありませんでした。
アウトレットについては開閉が不能です。
走行して蒸れることはありませんでしたが、ツアークロスの方が換気性能は高いのは間違いありません。
インカムの取り付けも比較的容易
インカムを取り付けるとこんな感じです。
他の人のレビューでは側面が湾曲しているためインカムの取り付けが難しいと書かれていましたが、自分が持っているSB4XLITEの取り付けについては特に苦労しませんでした。
※現在SB4XLITEは廃版となり、B+COMONEが後継モデルとなっています。
また、インカムを取り付けるとインカム本体が出っ張るせいで風切り音が気になるヘルメットも中にはあります。
これについてもエアロブレード5は歴代所有してきたヘルメットの装着時より少なく一安心。
また、イヤーホールが取り付けられているため、インカム装着時に耳がひっかかるようなことはほとんどありませんでした。
また、インカム本体の取り付けも非常に簡単でした。
取り付け方法についての記事はこちらになります。
1万キロ走行してのインプレッション
エアロブレード5でYBR125、ツーリングセロー、W800の合計で1万キロ以上走ったので、以下にレビューしていきたいと思います。
ちなみに、自分が所有してきたヘルメットはアライのツアークロス3、BELLのオフロードヘルメット、OGKのAVAND2であり、オンロード用フルフェイスヘルメットは初めてです。
ちなみにAVAND2の記事はこちら
街乗りはヘルメットが軽いため楽、シールドの開閉に戸惑うかも
街乗りに関しては、ジェットヘルメットよりは手軽さに欠けるもののラチェット式であるためヘルメットを結ぶ手間がなく楽です。
また、ヘルメット自体が軽いので首を振ったりしても疲れないですね。
一方、シールドの中央部分にロックがある変則的なものであるため少々慣れるまでは難儀しました。
シールドを下すときはそこまで問題ありませんが、シールドを上げるのが少々コツがいります。
シールドを下す際に、完全にロックされる前にバイザーの曇りを取るデミストのポジションで一度止まりますが、もう一度押せばしっかりロックされます。
「ガチガチガチ…ガチッ(ロック完了)」という印象です。
一方でシールドを上げる際はロック開放ボタンを押しながらシールドを上げなければならないため、走行中に押し上げるためには訓練が必要です。
特に自分のバイクにはハンドルカバーが取り付けられており、手をしまいにくいため、手間のかかるロック開放機構はちょっと困りますね。
本来停車中にシールドは上げ下げするものですが、トンネル等で急にシールドが曇ったりする緊急事態が起こることもありますから少々改善が必要かもしれませんね。
長距離ツーリングでもヘルメットが軽量で疲れない
10,000キロ走行して分かったのは、今までのヘルメットに比べて抜群に長距離走行に向いているなと感じます。
まずは何度も繰り返していますが軽い。
首にかかる負担が段違いに少ないです。
次に静音性が高いこと。
風切り音とエンジン音をよく御しているなと感じます。
バイザーの開閉が面倒くさい分、閉じたときの遮音性は素晴らしいものであります。
また、車線変更時に首を振っても風圧で首が持っていかれないのもいいです。
実際にツーリングから帰宅した後の疲労感がだいぶ軽減されていることには驚かされました。
高速道路でもインカムで音楽が聴けるぐらい静かなヘルメット
ツーリングセローで愛知県から福島県まで、往復600キロ以上高速道路で移動したので、そのインプレッションを書いていきます。
時速100キロほどになるとツーリングセローのアドベンチャースクリーンの乱流がヘルメット上端とぶつかって少々風切り音がします。
しかしながら、試しに100キロで走行しながらスタンディングのポジションを取ってみると、風切り音は消えたことから高速道路でも静粛性が高いことが分かりました。
また、90キロでもインカムで聞いている曲が聞こえることに驚きました。
また、車線変更時に首を後ろに振っても首を持っていかれず、エアロダイナミックスについても考慮されているんだなあと感心です。
180キロ出しても大丈夫
2022年2月追記
TRX850というバイクに乗り換えてクローズドコースを走る機会がありました。
そこで、180キロを出してみたのですが、その際も頭を振られたり、首が辛いということもなかったため、超高速域にも向いているヘルメットであると思います。
ラチェットの金具がのどに当たって痛い
これがエアロブレード5の最大の問題。
自分はコミネのウインタージャケットを使用しており、首筋に風が入るのを防ぐためにジッパーを最大まで上げています。
ちなみにそのジャケットについての記事はこちらです、
ジャケットの襟部分とラチェットの金具が干渉するのです。
襟が金具を押し上げて喉を圧迫するため、非常に喉元が痛い。
セルフ喉輪状態です。
正直なところ、このヘルメットはツーリング専用ヘルメットとして使おうと考えていたため着脱の容易さにそこまで重点を置いておりません。
昔ながらのDリングかAVAND2の簡易的なバックルで十分と思いますが…。
というか、試作段階で問題にならなかったのかこれ…
追記
バックルについては調整をしたら気にならなくなりました。
総評:この値段なら間違いなく買い
エアロブレード5と設計思想が近く、比較対象となるヘルメットですとSHOEIのZ8になるかとは思います。
しかしながら、Z8よりもエアロブレード5の方が実売価格で1万円近くお値打ちであります。
エアロブレード5は全体的に非常にバランスの取れた良いヘルメットであるのは間違いありません。
自分がバイクに乗り出した5年ほど前ではARAI・SHOEIが一流でOGKはそれらに劣るメーカーという印象でしたが、どんどん力をつけているなと考えを改めました。
ただ、JIS規格取り消しでミソが付いてしまったところはありますが。
とにかく、エアロブレード5は軽量かつ静粛性が高いため、ツーリングに最適なヘルメットであると思います。
お値段も安いので、学生ライダーの初めてのヘルメットや、おじさんライダーの古くなったアライやSHOEIの買い替え先としても十分検討する価値のあるヘルメットであると思います。
とにかくコスパは良好なヘルメットであると思います。
[…] 今回は、OGKのフルフェイスヘルメット「エアロブレード5」に調光ピンロックシートである「KANDAR 調光曇り止めシート」を取り付けてみたという記事です。 […]