マークX

【レビュー】トヨタ130系中期型マークXは最後の傑作ミドルセダンだ!

トヨタが誇るFRセダンであるマークX。

マークⅡからの半世紀以上の歴史を誇るものの、ついに生産が終了してしまいました。

V6エンジンを搭載したFRのお値打ちなミドルクラスセダンは、これから2度と生まれることはなくないでしょう。

というわけで今回は、3年で2万キロほど乗った自分の愛車であるマークXのレビューをしていきたいと思います。

マークXは中古が安く狙い目

自分が購入したマークXは2013年(5年落ち)の250Gのモデル。

いわゆる130系の中期型に当たります。グレードとしては普及帯のモデルです。

自分が購入したのは5年落ちだった走行距離2万キロのもの。

また、カーナビは純正最上級品、ETCやドライブレコーダー、コーナーセンサーにドア開閉連動ミラー等50万円ほどのオプションも含まれています。

その価格はトヨペットで購入したにもかかわらず乗り出し160万円!

非常にお安い値段です。

おそらく前のオーナーはお年寄りだと思います。

非常にきれいに使われている印象です。おっさんセダンのいいところは前のオーナーがきれいに使ってくれている点もありますね。

間違いなく、走行性能や装備という点で考えると軽自動車を新車で買うよりもお得だと感じられます。

エクステリアは控えめながらも凄みがある

フロントは、前期型と比べてシュッとしています。

ポジションランプはモール型で、白く光ります。

Xのマークが目立つ以外は、非常に地味ですが、凄みはありますね。

黒い色だと何となくナマズみたいにも見えますが。

ホイールは純正17インチ、前期型の野暮ったいホイールよりはだいぶまともな見た目になっております。

横から見るとFRセダンとしての堂々たる体躯を誇っていますね。

リアもトヨタ系のセダンとしての落ち着いたもの。

後期型になるとスモークテールになりますが、中期型の赤いテールも落ち着いていて好きです。

インテリアは地味ながら質実剛健

マークXはクラウンとの上下関係を持っており、シャーシは共有しておりながらもその見た目は別物。

値段も2倍近く違うのですが、クラウンと最も大きく差がついている部分はインテリアではないかと思われます。

クラウンが高級感を持っているのに対して、マークXの内装は非常に地味です。

クラウンのユーザーがマークXに乗り込んだら商用車と間違われそうなぐらいその内装はシンプルです。

しかしながら、その実ドリンクホルダーが多数設置されていたり、トランクスルー機能があるなど、実用面においては優れていると思われます。

個人的には、マークXを選んだ理由が質実剛健さと覆面パトカー感であるため、あまり内装には不満を感じておりません。

最も乗り換え前がJB23ジムニーですので、何に乗っても(不整地走行能力以外は)高評価になってしまいますが。

使いやすいハンドル・ペダル回り

ハンドルにはボリュームと、チャンネルの切り替えボタンが取り付けられております。

自分はスマホのBluetooth機能を使ってグーグルプレイミュージックで音楽を聴きますが、送り出し、頭出しが手元のスイッチ一つでできるため、非常に便利です。

メーターはオーソドックスなアナログメーターです。

以前、フォルツァのレビューでも書いた通り、私はタコメーターはアナログがやっぱり好きなのです。

しかしながら、今時液晶ディスプレイの時代にインフォメーションパネルが有機ELなのはさすがに設計の古さを感じられます。

ハンドルの右下部、プッシュスタートボタンの下にETCが収納されており、その裏にはボンネットを開けるレバーが仕込まれております。

アクセルペダルは、トヨタ車では珍しいオルガンペダル

ペダルを踏みこんだ時の違和感が少ないため、コストは掛かるものの、走りに寄与するパーツです。

マーク2、チェイサー等を包括するモデルであることから、スポーツ性についても妥協はしていないということがこういった部分からもわかります。

一方で、FRの宿命か、左の足置きの部分についてはプロペラシャフトやデフギアの関係で少しえぐれており、足元が少し狭い部分があります。

ドライバーズアビリティも高い

コックピット回りは特段豪華ではないものの、必要十分の機能がそろっています。

天井には個人的にマークXの内装で最も好きな部分であるサングラス入れが付いているのもポイント。

ドアのサイドポケットにはドリンクホルダーがありますが、シフトレバー横にも格納式のドリンクホルダーがあり、どんだけ飲ませようとするんだという感じです。

エアコンはデュアル式です。表示パネルが平成も終わるのに、電卓みたいな白黒液晶なのはモデル末期だからしょうがないのでしょうか。

後部座席の快適性は高い

後部座席に座ってみます。

真ん中のドライブシャフトのもっこりを除けば足元は広いです(すね毛すみません)

十分に足を伸ばして座ることが可能です。

友人を乗せても皆一様に快適であるとの評価を得ています。

ドアポケットにドリンクホルダー、肘置きにも同様にドリンクホルダーがあります。

ショーファードリブンとしても性能は問題なく、マークXを個人タクシーに用いている人もいるというのには納得できます。

荷物は意外とよく載り、トランクスルー機能もついている

マークXはセダンですが、荷物はなんだかんだ載ります。

この写真はオートキャンプに行くために荷物を載せたときの写真です。

テント、シュラフ、椅子3つ、コット、食品、薪などなどを積載してもまだまだ余裕があります。

写真はありませんが、しまなみ海道レンタルバイクの旅に出かけたときに、4人分のキャンプ用具とヘルメットを積載することが可能でした。

ちなみに、スイスポで来た友人曰く、2人分の荷物を載せただけでトランクがいっぱいになったそうです。

次に、ノワール映画で印象的な死体をセダンのトランクに突っ込んで埋めに行くシーンに影響を受けて、生きている友達をトランクに突っ込んでみましたが、スペースにはまだまだ余裕があります。

死体なら3人ぐらいを運搬できそうです。

また、マークXがクラウンより優れている部分として、トランクスルー機能があげられます。

リアシート左右のレバーを引くことによって、6:4の分割でリアシートが倒れ、長尺物を積載することができます。

現状この機能を利用したことはありませんが、釣りやスキーに行くときには便利かもしれません。

もっとも、4WDモデルでもなければこの車でスキーに行きたいとは思えませんが。

走行性能

エンジンは2.5リットルモデルで不満なし

250GモデルはV6エンジンを積んでおり、2.5リットル自然吸気エンジンで203馬力を発生させます。

上位モデルは3.5リットルで318馬力を誇ります。

エンジンはヤマハ製であり、ヤマハのバイクを好む自分としてはちょっとうれしいポイントです。

3.5リットルか2.5リットル、どちらを選ぶべきかという問題はありますが、パワーを求めている人でなければ2.5リットルのエンジンで十分であると思います。

2.5リットルモデルはレギュラーガソリンであり経済的であるうえ、十分なパワーを発揮してくれるため、いろいろな場所で走行をしましたが、特にパワー面で不満は感じられませんでした。

踏み込めば気持ちの良い加速をしてくれるため、高速道路の合流でも力不足感は一切ありません。

燃費は平均で10キロ以上、最高15キロをたたき出す

ハイブリッドも搭載されておらず、V6という、保守的なエンジン構成であるため、あまり燃費には期待しておりませんでした。

自分は通勤にマークXを利用しておらず、もっぱらロングドライブに利用していますが、その際の燃費は13キロを少し下回るぐらい。

市街地で渋滞に巻き込まれても10キロを下回ることはほとんどありません

このサイズの車にしては燃費が比較的良いのではないでしょうか。

原因を邪推すると、低回転からトルクのあるエンジンであるためあまり踏み込む必要がないからではないかと考えております。

また、エンジンブレーキも弱めであるため、スピードが乗るとアクセルから足を離した状態で走ることができるため、そういった点でも燃料の消費を少なく走行できるように感じられます。

スポーツモードはエンジンがよく回る

マークXには、ノーマルも含め4つのモードが搭載されています。

エコモードは、加速がつまらなくなった割には燃費も伸びないので使っていません。

スノーモードはトラクションコントロールが強くなる印象があり、砂利道でタイヤが空転しなくなりましたが、この車で雪道を走りたくはないので、実力は未知数です。

スポーツモードは、アクセルを踏んだ時の吹け上がりが別物のようになり、バイクに乗っているようで非常に気持ちがよく走れます

ワインディングを走るときには積極的にスポーツモードに入れて走ることが多いです。

マークXのモードとしては、実質スポーツモードだけで十分な気がします…。

マークXで実際にドライブをしての印象

マークXでさまざまなシチュエーションをドライブをしてきました。

走るにつれてマークXは日本を走るのに最適化されたセダンであるというイメージを強く持ちました。

サイズ感、小回り、足回り、すべてが日本というサイズと速度域にアジャストされた車であることは間違いありません。

街乗りに不満なし、小回りも利くため狭い道も余裕

市街地を走る際、マークXのパワーにストレスは一切感じられません

ストップアンドゴーが多い道であっても、一度加速してしまえば前述の弱いエンジンブレーキによってアクセルから足を外してブレーキだけで速度をコントロールすることができます。

また、ノーマルモードではアクセルを踏み込んだ時にショックがなくジェントルな加速を行うことができるため、同乗者にストレスを与えることもありません。

ブレーキも、あたりが優しいのでプロボックスのようなカックンブレーキとは程遠い上品な減速が可能です。

また、マークXはFRでハンドルが切れることもあり、小回りが利きます

地元の道は一方通行や、車1台がやっと通れるような道も多いのですが、そういった道でも難なくやり過ごすことができます。

ワインディングの下りは苦手かな?

ワインディングを走って感じるのは、カーブを曲がるのが気持ちいいということです。

FRの素直なハンドリングが安心感を与えてくれます。

エンジンパワーも強いため、登りにおいては抜群の安定感をもたらしてくれます。

一方、下りはあまり得意ではないような印象を受けました。

乗り心地重視のサスペンションは、下りのカーブで車体を揺らしてきますし、ジェントルなブレーキは踏み込めば利くものの、少々不安な部分はあります。

車重があるため、ある程度は仕方ない部分とは思います。

高速道路は同乗者がすぐ寝てしまうほど快適

高速道路の巡行はマークXが最も得意とするシチュエーションでしょう。

ロングボディー・ワイドトレッドのセダンでありますから、風が強くとも全くハンドルを取られません。

直進安定性は高く、100キロ程度では全く問題ありません。

車内の静粛性も高く、100キロで走りながらクラシックを聴けるほどです。

友人や先輩方を載せて長距離ドライブに行くこともあるんですが、みんなこの車めっちゃ静かやん!と異口同音に口にします

また、思わぬ効果になりますが、後続車に全く煽られないのです。

マークXは覆面パトカーにも採用されているため、高速で煽られにくいです。

自分の後ろに列ができてしまうこともしばしば。

追い越し車線から慎重に抜いてくる車が、僕の顔を見て「なんや警察やないやんけ!」とだまされた顔をして加速していくこともしばしば。

以前、しまなみ海道に向かう途中、山陰自動車道で同じように猛然と加速していった車がオービスを光らせていった悲しい事件もありましたが、自分は何も悪くない。スピード違反する奴が悪い。

ただ、ベンツやBMWといった高級車に比べると若干高速域でのステアリングが甘いかなと思います。

新東名高速道路の120キロ区間ではハンドリングに若干頼りなさが感じられる部分もあります。

ただ、これは設計思想上の問題であるため、一概にそれが悪いとも思えません。

ドイツ車は60キロぐらいで走った際の硬さを感じますが、マークXは60キロ巡行ぐらいが一番ハンドリングが素直であると思います。

総評:生産中止になった今買っておくべき

マークXはついに終売となってしまいました。

トヨタの3ナンバーセダンはこれからクラウンとカムリだけになるでしょう。

ガソリンエンジンだけ、6気筒エンジンのFRセダンは絶滅危惧種です。

マークXは保守的な車で、設計に古い部分も見え隠れしています。

しかしながら、エンジンやシャーシの素性はよく、販売価格も低いことからお得なモデルであることは間違いありません。

地味ながら質実剛健な日本車らしいセダンであるマークX、自分も非常に気に入っております。

まだ、マークXの後期型なら新車で手に入れることもできるかもしれません。

V6エンジンのFRミドルセダンが日本で発売されることはもうないと思います。

悩んでいる人は今すぐ買いに行くべきでしょう。

中古も安いよ!