バイクサークルにおけるマスツーリングのコツ
この記事は「バイクサークルを作った、またはリーダーになったけど、どうやってツーリングをしたらいいかわからない人」に向けて書きました。
こんにちは、PCXの燃費の良さに驚いている杉浦かおる(@munenmusou_blog)です。
今回は前回の記事に引き続きバイクサークルにおけるマスツーリングのコツについて書きました。
自分は大学時代にバイクサークルを立ち上げ、リーダーとして何十回とマスツーリングしました。
その中で感じたマスツーリングのポイントを何点か書きました。
ツーリングサークルに入った方、マスツーリングのリーダーをする方は参考になると思うのでご覧いただければ幸いです。
ルート選定編
マスツーリングを成功させるためには第一にルートの選定が重要です。
基本的には自分がソロツーリングで走ったことのあるルートから、みんなで行って楽しめそうなところを選択していました。
特に大人数でマスツーをするのであれば、下見をしておいた方がいいかもしれません。
車種・実力に合わせてルートを考えよう
大学生のバイクサークルではメンバーの車種・排気量はバラバラになりがち。
125ccスクーターから、大型のSSまで幅広く揃うのではないでしょうか。
また、それぞれのメンバーの実力もバイク歴数か月の初心者や、「小学生からモトクロスをやってました!」みたいな手練れまでさまざまかと思います。
ツーリングに参加するメンツを見て、どういったルートを取るか選択してください。
例えば重量系アメリカンに乗っている初心者に舗装林道を走らせることは危険です。
また、原付2種が含まれているのに高速道路や高規格バイパスを走るルートを選定するなどはもってのほかです。
片道2時間程度にするのが無難
バイクサークルでのツーリングは片道2時間程度に抑えておくのが無難だと思います。
なぜならば、大学生にとって早朝の集合・出発というのは困難です。
バイクのローンを返すために深夜のアルバイトをしているメンバーもいるでしょう。
7時出発にしてしまうと遅刻マンが一人でもいれば旅程崩壊につながるためそもそも計画通りに進まなくなりいらだつだけです。
そこで、自分がおすすめするのが片道2時間程度のツーリングです。
10時に集合・出発、12時ごろに昼食、その後に景色のいいところを走って15時過ぎぐらいに解散といったツーリングです。
これならば初心者の方でも日が沈むまでに帰ってくることが可能なので、そこまで疲労感も少なく参加しやすいツーリングになるのではないでしょうか。
気心の知れたメンバーなら下道400kmコースも
バイクに慣れた連中、いわゆる「距離ガバ」であれば下道400キロコースも可能でしょう。
自分の学生時代には一日で静岡から松本往復ツーリングをしたこともあります。
ただ、距離ガバツーリングは集団走行の疲労を考えると4台ぐらいで行うのが限界でしょうね。
走行編
続いては、実際にマスツーリングをする際の走行方法について解説していきます。
これについては学生や社会人であっても変わらない一般的なマスツーリングの解説と変わりありません。
基本は「千鳥走行」で
マスツーリングの際は「千鳥走行」が基本です。
千鳥走行というのは左右に互い違いになりながら等間隔で走る走行方法を言います。
この走行方法が優れているのは、人数の割に隊列が長くならないことです。
タンデムスタイルさんの記事がわかりやすいので詳しくはこちらを参考にしていただくといいと思います。
https://www.tandem-style.com/beginner/tips-for-mass-touring/
1チーム10台が隊列の限界
ツーリングにおいてひとつの隊列の限界は10台程度でしょう。
これ以上になると信号待ちで隊が分断してしまう恐れがあります。
このため、後ろの状況を確認するストレスがリーダーにかかり、安全なツーリングが行うことが困難です。
これ以上の人間でツーリングを行う必要がある場合は速いチームと遅いチームの2つに分けた方がいいと思います。
個人的にはひとチーム6台程度がマスツーリングで一番気持ちいい台数だと思っています。
早めのウィンカー・ハンドサインを
インカムがない限り、バイクで走行中に他のメンバーと会話することは困難です。
このため、後続車に対して目で見える形で意思を伝達する必要があります。
リーダーは早め早めにウィンカーを出して後続にどちらに向かうのかを知らせましょう。
また、ハンドサインや、ポンピングブレーキなども必要に応じて利用すべきです。
装備編
最後に、マスツーリングにおいて必要な装備について解説していきます。
インカムは最低2基必要
インカムは最低でも2台必要です。
先頭を走るリーダーと最後尾でケツ持ちとして走るサブリーダーはインカムで通話できる必要があります。
話が変わってしまいますが、暴走族はケツ持ち、つまり最後尾が一番重要だと言われています。
パトカーで追跡される際に他のメンバーが落伍しないようケツ持ちが警察をブロックするとともに前を走る仲間を守る必要があるのです。
警察に追われることはありませんが、マスツーリングにおいてはケツ持ちが先頭と同じぐらい重要であるわけです。
このため、ツーリング集団の先頭と最後尾はインカムで常につながっている必要があるわけです。
学生にとって高い出費となってしまいますが、ある程度遠距離でも繋がるSENAやB+COMのミドルクラス以上のインカムを利用すべきでしょう。
プロテクターは身に着けさせよう
大学のバイクサークルとして活動するわけですから、仮に非公認であったとしても安全に配慮して活動する必要があります。
大きな事故などを起こしてしまえば大学からお取りつぶしになりかねません。
このため、胸部プロテクターをはじめとした防護具をサークルのメンバーに着用するよう勧奨すべきです。
実際に自分がバイクサークルとして活動した3年間で、メンバー15人中3人が転倒し、うち2名が骨折しました。
危険を伴うバイクであるわけですから、プロテクターを着用することはサークルとして活動するうえの前提条件としてもいいと思います。
つまり、大学生ライダーはコミネマンになるべきなのです。(暴論)
総評:ツーリングは楽しいだけでなく後進を育てる場でもある
バイクサークルにおいて、マスツーリングはメインの活動となるでしょう。
その中で先輩後輩関係なくバイク好きとして仲良く楽しむことは重要です。
また、サークルを次の世代につなげていくことを考えるのであれば、ツーリング中に後輩にも走り方を教えていく貴重な場としても使えるのではないかと思います。