W650のエンジンを耐熱ペイントで刷毛塗り塗装してみる
この記事はW650の空冷エンジンをKUREの耐熱ペイントコートと刷毛を使って再塗装してみたという記事になります。
こんにちは、杉浦かおる(@munenmusou_blog)です。
23年落ちのW650を譲り受けました。
動くことは動くのですがほぼ四半世紀前のオートバイ、色々ガタが来ています。
W650のエンジンはご存知空冷。
ベベルギアと相まってW650の優美なデザインを最も象徴するものになっています。
しかしながら私のW650はエンジンフィン下部の黒い塗装部分が年月によって剥がれ非常にみっともなくなっています。
メッキ磨きや細かいところのタッチアップなどを終えたこともあり、今回は気になっていたエンジンの塗装に挑みます。
私は無精者。エンジンは降ろさずやっていきます。
塗装する際に必要なアイテム
今回は最低限のアイテムで塗装に挑むことにしました。
耐熱ペイントコート
本当は養生が面倒なので刷毛塗りにしようと思いましたが液体の耐熱ペンキが見当たらなかったため、KUREの耐熱ペイントコートを購入しました。
刷毛塗りにこだわる人はオキツモの耐熱塗料を使っているようです。
パーツクリーナー
下地の脱脂用にパーツクリーナーを使いました。
本当はシリコンオフの方がいいのですが、高いから横着です。
刷毛(絵筆の方がオススメ)
今回は塗装用の適当な刷毛を使いましたがこれが失敗。
養生不足のままスプレーするハメに(無風の日に塗装したので飛び散りは0)
あくまでも推測になりますが、空冷エンジンを塗装する場合は水彩絵の具に使われる小筆を使ってフィンの間を塗り込んでいくのがいいと思います。
マスキングテープ・マスカー
スプレーで塗るにしろ筆で塗るにしろ塗装の際は養生が最重要。
マスキングテープとマスカーを使って塗装する以外の部分を覆ってください。
小さい部分が多いので刷毛よりも筆の方がオススメ
筆塗りの場合パレット代わりに紙皿も用意するといいでしょう。
施工前の作業
次に施工方法について書いていきます。
洗車・脱脂
まずバイクを洗車して汚れを取ります。
水洗いをしてエンジンフィンの部分を洗剤で洗っていきます。
油汚れマジックリンなどで汚れ落としをすれば十分でしょう。
今回は汚れ落としと足付けの意味も込めて真鍮ブラシでこすっていきます。
他の人のブログを見るとスコッチブライトで磨いて下地処理をする人が多いようです。
しっかり水洗いして乾燥後、パーツクリーナーで脱脂をすればOKです。
養生
次にエンジン部分の養生をしていきます。
塗装時に養生だけは絶対におろそかにしてはいけません。
塗装時に飛び散ってタンクなどに塗料がついた場合悲惨なことになるからです。
W650の場合、黒色の部分(今回塗装する部分)がエンジンフィンの一部分だけなのでこれが厄介。
さらにベベルギアもあるため養生が面倒でした。
私は刷毛塗り予定だったのでマスカーを使いませんでした。
スプレー塗りをする人はマスカーでバイク全体を覆ってください。
後悔しますよ。
塗装
次に塗装です。
今回は刷毛塗りをしようとしたものの途中でまどろっこしくなりスプレーを吹き付けました。
根性があれば刷毛塗りができると思います。
刷毛塗りの場合
耐熱ペイントを紙皿に吹き付けます。
次に刷毛でガンガン塗り込んでいきます。
途中から刷毛に直接スプレーを吹き付けたりしましたが、どうしてもフィンの奥が塗れませんでした。
刷毛塗りの場合は絵画用の絵筆を使うことをおすすめします。
スプレー塗りの場合
途中から諦めてスプレー塗りに変更しました。
コツはとにかく厚塗りしないこと。
数回に分けて薄く塗り重ねました。
マスカー使ってないのに車体に飛び散らなかったのは奇跡
※マネしないでね
走行して耐熱ペイントを焼き付きさせる
今回使用したKUREの耐熱ペイントコートに限らず、大抵のペイントコートは塗装後に高温で加熱させることによって塗膜を硬化させる必要があります。
説明書によれば1時間常温で乾燥後、200℃で1時間加熱とのこと。
このためW650で1時間ほどツーリングしてきました。
200℃まで温度が上がるとは思えませんが…
総評:「黒い部分を黒くする」とバイクは美しくなる
メッキ磨きや錆取りはバイクにとって必要な作業でしょう。
一方、古いバイクのフレームやエンジンなどの黒い部分も退色していることも往々にしてあります。
プラモデルでもそうですが、黒い部分をしっかりと黒くすることで全体が引き締まり美しい見た目に仕上がります。
エンジンの塗装は少々ハードルが高いですが、費用対効果は抜群。
特にボロボロになっている場合においては多少ミスったとしても前より美しくなることは確実です。
養生さえしっかりやればそこまで難しい作業ではないのでみなさんも挑戦してみてはいかがでしょうか?
外せる部品を外してから塗ったほうがきれいに塗れます(反省)