北海道一周キャンプツーリングで感じた本州キャンプとの違い
この記事は北海道のキャンプと本州のキャンプにおける様々な違いについてまとめた記事になります。
こんにちは、資格試験のラストスパートにもかかわらず現実逃避にブログを書いている杉浦かおる(@munenmusou_blog)です。
先日、北海道を愛車のPCXでキャンプツーリングをしながら一周しました。
私は本州において自動車・バイクを用いて数十回はテント泊をしているキャンプ中級者。
こんな私が北海道でキャンプをしたのですが、本州とのキャンプとは全く異なりました。
北海道キャンプは自然との闘いです。
しかし、その厳しい自然が見せてくれる素晴らしさも本州とは比べ物になりませんでした。
今回はそんなキャンプにおける北海道と本州の違いについて特に気になった点をまとめた記事になります。
北海道のキャンプ場について
北海道のキャンプ場の絶景は本州と比べ物にならない
北海道キャンプはまぁ自然がすごい!
自分は富士五湖や潮岬、しまなみ海道など本州(しまなみはギリギリ本州)においてトップクラスの絶景キャンプ場の経験があります。
しかしながら、北海道のキャンプ場はどこ行っても絶景!
本州のキャンプ場が遠くかすむレベルの優れた景色です。
しかも無料か高くても千円でおつりがもらえる値段でサイトが利用できてしまうのです。
我ながら性格が悪いですが「関東のキャンプ場でビジホ並みの金払って泊まってるやつバカじゃないの」と思いながらテントの中でゴロゴロしていました。
北海道で最高のキャンプを味わってしまい本州でのキャンプ欲が下がっています…
有料サイトは安価だがゴミ回収をしてくれるところは少ない
北海道の有料キャンプ場でゴミを回収してくれるところは少ないです。
その分値段を安くしていただいているので文句はありません。
ただバイクツーリングや自転車ツーリングにおいてゴミを持ち運ぶことは極力控えたい。
このため、北海道でのキャンプツーリングにおいては出すゴミの量を極力減らしました。
私は酒飲みなのでチューハイやビールなどをキャンプ場でがぶがぶ飲むものの、缶がゴミとしてスペースを取るため、途中からウイスキーのポケット瓶に変えるなど涙ぐましいゴミ容量の削減努力をしていました。
ポケット瓶で一番おいしいのはバランタインだと思う
芝サイトが多くペグ打ちが楽
北海道はほぼすべてが芝サイト。
本州の場合、硬いテントサイトも多いため、軽量なテントであっても鍛造ペグを併せて持っていくようにしています。
バイクツーリングなので、容積的な制約は大きいものの、自転車の旅ほど携行アイテムの重さを考慮する必要がないためです。
ただ、それでもはありがたい。
アルミペグがするする打ち込める芝サイトは設営の時間を短縮してくれます。
北海道の大抵のキャンプ場はアルミペグで十分!
全体的に風が強い
海岸沿いのキャンプ場をメインに回ったこともありますが、全体的に北海道のキャンプ場は風が強いです。
いわゆるパチノックスを持って行ったのですが、何回か飛んでいき、最後は組み立てなくなりました。
自分は基本的に無精者なので、自立型テントの場合、中に荷物を入れて重石とすればガイロープを張らないことが多いのですが、北海道ではしっかりとペグダウンしないと怖かったです。
テントが飛ばなくともペグダウンしないとテント自体が揺れるのでなかなか怖いものがあります。
よって、ワンポールテントのような風に比較的弱いテントを持ち込んでいる人はあまりいない印象にありました。
海沿いのキャンプ場は突風注意!
北海道のキャンプ場における自然環境について
ここからは北海道のキャンプ場における自然環境について書いていきます。
概して、本州の山奥でもキャンプを経験していますが、北海道の街中のキャンプ場であっても「自然の脅威」は本州のそれと比較にならないと感じました。
カラスが人間を舐めている
私は北海道一周ツーリングにおいて8泊キャンプし、7か所のキャンプ場を巡りました。
そのうちすべてのキャンプ場でカラスに荷物を狙われ、4か所のキャンプ場はキツネが闊歩していました。
本州のキャンプ場にもカラスやトンビはいますが、北海道はカラスが地上を歩き回っています。
しかも本州とは違い、食べ物が入っていなくともカラスはビニール袋をとりあえずついばみます。
2メートル横に人間がいても気を抜いていれば食べ物を狙ってくる始末。
カラスは人間を舐めているのではなく、北海道のキャンプ場においては我々がカラスのテリトリーに入っているわけです。
服を入れておいたレジ袋がビリビリにされました
キツネが食べ物をねだってくる、夜中にテントを破ることも
7か所のキャンプ場のうち、4か所はキツネの根城でした。
彼らは当たり前のようにサイト内を闊歩しています。
また、彼らに近づくと逃げないばかりかこっちに寄ってきて食べ物をねだるわけです。
こちらとしては食べ物も持っていませんし、エキノコックスの恐ろしさを知っているので無視します。
後ろから一定の距離を開けて付いてくるのも不気味です。
また、初山別のキャンプ場においてはベテランキャンパーから「ここのキツネは夜に食べ物を漁る。去年チャリダーが夜中にテントを破られた」
との恐ろしい情報も。
キツネは夜に悪魔と化すわけです。
怖いと思いながらも就寝しました。(幸いにも被害なし)
食べるもの、特に臭いの出るものは密封しておくことをお勧めします。
食料はリアボックスなどに保管するのが無難
水辺のサイトはヌカカとブヨがやばい
北海道から帰ってきて10日ぐらい経ちますが、いまだに身体のあちこちに虫刺され跡が残っています。
北海道は湖畔や川沿いに素晴らしいキャンプサイトがたくさんあります。
しかしながら、水場には虫が集まります。
北海道で恐ろしいのはヌカカ。
刺されると1か月近く眠れないほどの強烈な搔痒感や発熱を伴うことも。
また、ブヨなどの吸血虫が多く、いろいろなところを刺されました。
長袖を着用していても顔や指先など、肌が露出している所を狙ってきます。
ディート配合の虫よけスプレーを持っていくべきでしょう。
5月のキャンプで虫にボコボコにされたので夏だとどうなっちゃうんだろう…
北海道におけるキャンプのマナー・慣習について
地元民が酒盛りするからめっちゃうるさい
北海道の地で8泊したのですが、そのうち2泊は地元民が夜中まで酒盛りをしていて閉口しました。
本州のキャンプ場でも賑やかなことはありますが、一般的に22時を境に静かにするという不文律があります。
一方で北海道のキャンプ場は夜中になるほど騒がしくなる。(一部ですが)
しょうもないのは無料キャンプ場や夜間が無人になるキャンプ場に真夜中に侵入してくるやつら。
しかも酒を飲んで朝方にゴミを放置して帰っていきました。
間違いなく飲酒運転です。
これはあくまでも想像ですが、居酒屋文化の違いな気がします。
北海道の居酒屋は一部を除いて22時ぐらいで閉まるところが多く、本州の居酒屋に比べて閉店時間が早い。
つまり、オールできる飲み屋がないわけです。
ここで、海岸沿いにテントを立ててどんちゃん騒ぎをして疲れたら寝るという北海道独特のキャンプ文化が芽生えているのでしょう。
あくまでも私はよそ者であり、キャンプ場を使わせてもらっている立場なので文化の差は甘受しましたが、ポイ捨てや飲酒運転はれっきとした犯罪なので許され難い。
5月中旬のキャンプでこれですから、夏はどうなるんでしょうか。
キャンプブームのせいでマナーの悪い人も多い
北海道のキャンプシーズンは6月から
北海道のキャンプ場の多くは6月から営業を開始します。
実際に私が5月中旬にキャンプをした際、キャンプ場の人影はまばらでした。
数少ないキャンパーたちもチャリダーや県外ナンバーばかり。
地元民は夜中に大騒ぎをするやつらぐらい(恨み言)
キャンプ場を散歩していた地元のおじさん曰く「北海道のキャンプシーズンは6月1日からだね」とのこと。
本州で最低気温一桁の秋キャンプの経験があれば全く問題ないレベルなので、5月のキャンプは困難ではないものの、地元民は6月にならないと道内でキャンプをしないようです。
5月は穴場シーズンなので北海道キャンプにおすすめ!
総評:北海道のキャンプは「本物のキャンプ」だ!
北海道でキャンプをしたことによってひとつのことが分かりました。
それは「北海道のキャンプに比べたら本州のキャンプは『おままごと』に過ぎない」ということ。
本州は人為的に手が加わった「里山」でキャンプをしている一方、北海道のキャンプは真の意味で「自然」でのキャンプです。
つまり、キャンプの定義の時点で北海道と本州のキャンプは大きく異なっているということ。
自然環境・動物・虫、本州の甘ったれた環境でキャンプごっこをしていた自分にとっては大きな衝撃を受けた北海道キャンプ。
しかしながら、本州でのキャンプより楽しかったです。
これは、本州のキャンプでは味わえない雄大な景色・美しい環境・自然との接触があったからです。
キャンパーならば一度は北海道でキャンプをしてみてください。
間違いなく虜になりますよ。