暴力団員がセンチュリーに乗っている意外な理由とは?
疲れから追突してしまうことだけは絶対に避けたい黒塗りの高級車こと「トヨタ・センチュリー」
近年では、アルファードやエルグランドのラグジュアリー仕様の方が室内が広く乗り降りが楽であるということでその筋の方への人気も下降気味のようです。
しかしながら、今でも暴力団といえばベンツかセンチュリーというのはイメージとして浮かびやすいものと思われます。
自分は以前抜けられた元暴力団員からお話を伺う機会があり、そこで暴力団がセンチュリーに乗る理由を聞くことができました。
そこで語られた内容は暴力団という荒くれもののイメージとは異なる非常に合理的かつ経済的な理由からの選択でした。
今回はかつての暴力団がセンチュリーに乗っていたその理由について書いていきたいと思います。
暴力団はなぜセンチュリーを好んだのか
日本のフラグシップセダンであり、威圧感を振りまけるから
今更説明する必要もなく、センチュリーはトヨタが誇る最高級のショーファードリブンです。
その見た目は重厚かつ、威厳にあふれています。
レクサスが登場するまで、センチュリーに匹敵する日本車はありませんでした。
威圧感やお金を持っているアピールとして暴力団員にとってセンチュリーはうってつけだったわけです。
ある縁で暴力団対策課の刑事と話したことがあるのですが、彼曰く「暴力団は舐められることが一番嫌である」とのことでした。
怖がられることによって彼らはお金を稼ぐわけですから、舐められないように豪華でいかつい車に乗るというわけです。
案外お値打ちな中古車が流通しているから
実はセンチュリーって中古価格が意外と安いんです。
走行距離にこだわらなければフルノーマルのセンチュリーが100万円未満で購入できます。
また、公用車や社用車として使われ放出されたセンチュリーは、基本的にエグゼクティブが乗るための車として毎日のように洗車され、屋根付きのガレージで保管されており、整備も行き届いています。
また、あのトヨタ車であるため信頼性も抜群。
つまり、過走行・低年式であったとしても中古のセンチュリーの状態は良好なのです。
簡単に言うと威圧感を安く手に入れられるというわけなのです。
モデルチェンジまでのサイクルが長いから
センチュリーといえば、2018年にモデルチェンジをしたことはご存知かと思います。
先代の2代目センチュリーは1997年から20年間にわたって販売された息の長いモデルです。
外車ではそうはいきません。
例えば、メルセデスベンツのSクラスでは、フルモデルチェンジに限っても7~8年ごとに車体が一新されます。
BMWの5シリーズも同様です。
しかしながら、先代のトヨタセンチュリーでは、1997年のデビューから各部の一部改良こそ行われているものの、基本的なエクステリアにほとんど手は加えられていません。
上述の中古車が安い、モデルチェンジまでのサイクルが長いのを併せると、ここで1つの結論に達します。
「古くて安い中古車であったとしてもセンチュリーならバレにくい」
ということです。
総評:ランニングコストって大事ですよね
大きな事務所であるならともかく近年では暴対法の締め付けにより地方の組の方々は苦労していらっしゃるそうです。
その中でも威厳を保つ必要がある彼らは中古のセンチュリーを安価で購入してそれを使うという厳しいやりくりをしているようです。
もっとも、近年では車内空間が広く、かつ乗り降りのしやすいアルファードのようなバンタイプが総理大臣をはじめとした要人の車として人気が出ているようです。
暴力団の方々もかつてのようにベンツやセンチュリーで目立つ時代は終焉を迎え、高級ミニバンに乗られる方々が多くなっているのではないかと思います。
でもセンチュリーってかっこいいですよね。